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help リーダーに追加 RSS 弱い人を守る

<<   作成日時 : 2007/11/05 00:20   >>

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弱い者には
生きる
権利はないのか
支えあって
弱い人を守る



 私が勤めている特養老人ホームで、納得できないことがあった。私は、「この老人ホームにお預かりしている方は、本人が望むならば、この施設で生涯を全うしていただきたい」と言ってきた。これが施設の方針であるが、これに真っ向から反対する事件が起こった。

 風邪で自宅で休んでいたとき、事務長から「Aさんの介護認定が非該当になった」と、連絡を受けた。Aさんが特養老人ホームから出なければなくなったということである。私の方針と違う、すぐに施設に行き、担当施設長と担当のケアマネの報告を受ける。「Aさんは、11月30日以降は特養を出ることになった」という。驚いて「特養を出た後はどうするのか」と聞く。「後は市の担当課がやるでしょう」との答えは、私の心にグサッと来た。なんという愛のないこと。

 トップの方針は無視されているが、介護保険制度は元気になれば施設を出るのは当たり前と言う。入れなくて待っている重度の介護度の人が大勢いるという。私の考えは、この社会では通用しないという。挫折感が全身を襲う。

 気を取り直して本人にこの事実を話す。本人は「私は出ても行くところはない、身寄りはない。誰が自分を追い出すのか、その人を道連れにしてやる」と怒る。「どんなことがあっても私が守る」とAさんに約束する。

 翌日市の担当課に行く。すぐに関係者を集めてくださった。私は「Aさんを施設としては本人の意思がないのに退所させる考え方のない」と話す。担当係長の説明は、「不服申し立てはできるが、都の認定委員会の決定だから、覆ることはない。いずれにしても、退所しなければならないでしょう」と言う。

 では「非該当」の認定が下った人に対して、市としてどのようにサポートするか質問することにした。「市では非該当になった人の住む場所は紹介していただけるのですね」と。担当者の答えに唖然とする。「住む場所は、本人が自分で探すのです」と言う。「84才で身寄りのない独り者、社会的な基盤を持たない老人に貸してくれますか」と怒って聞く。答えなし。押し問答が続く。人間の心はない。寒々とした風景。

 非該当の認定者を守る法律はないと言う。退所させることに重きを置いて、その人の生活をサポートすることはまったく考えていない。介護保険になってから切り捨てられる弱い人々が生まれても、弱い人を守る法律はない。なんという冷たい世だ、法律がなければ、自分たちでサポートの仕組みを作るしかない。

 介護保険制度の自立支援とは、「自分の身は自分で守る」と言うことである。弱い人々は自分の力ではできない、なんとしても「弱い人々が共に支えあう介護の仕組み」を地域で造らなければと思う。専門家は、介護の空白のところが多いと言う。 怒りをもっていくところがない、でも怒っても何も解決しない、自分たちで弱い人々を支える方法を造りだしたい。

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